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近年、日本の小売店では、海外で作られたイスが急増しています。
イスの海外製品と言えば大きく、2つの地域に別れます。
1つ目は、イタリアを中心としたヨーロッパ地域。
もう1つが、中国やタイ、ベトナムなどのアジア地域です。
ヨーロッパの家具は、アンティーク家具や有名デザイナーのブランド家具。
アジアの家具は、低賃金で生産できるため、比較的安価な家具。
もちろん、日本の市場に急増しているのは、後者のアジア地域で作られた家具です。
ソファは、中国やタイ、マレーシア製
木製イスは、タイ、ベトナム、インドネシア、マレーシアそして、中国で生産されています。
ニトリやイケアなどに行って売られている家具のほとんどは、中国・タイ・ベトナムなどのアジア地域で生産されたものです。
ポスト中国としての東南アジア地域
最近では、中国の労働賃金が高くなっており、木製イスなどの中国製家具は、日本製ほどではありませんが、10万円以上で売られている比較的高い価格帯にシフトしています。
それは、日本の家具メーカーが日本の労働力不足と賃金の高さから、中国へ工場を移したものの、結局中国で作ってもそれほど安くならないという状況になっているからです。
中国の人件費の上昇はすさまじく、生産効率の良いラインを作らなければ、販売価格を上げていかないと工場の採算が合わなくなります。さらに、中国は国内の家具市場が拡大しており、縮小を続ける日本の市場に家具をつくるよりも、中国国内向けに日本品質の家具を売ったほうが、工場にとってメリットがあるという判断もあるでしょう。
安価な家具を生産する工場は中国でも減りつつあります。
そこで、ポスト中国になりうる世界の工場として注目視されているのが、東南アジアです。
東南アジアの魅力は、労働賃金の安さ、平均年齢の低さ、労働人口の多さ、比較的治安が良い(タイやベトナムなどの非イスラム圏)、などのメリットがあるからです。
ASEAN地域の人口を合わせると6億人以上あります。
ASEAN?発展途上国で作られた家具は大丈夫なの?
東南アジアといえば、発展途上国/後進国というイメージを持つ方も多いでしょう。
そこで、作られた家具に不安を持つ方もいるかもしれませんね。
たしかに、そうなんですよ。
東南アジアの各国では日本で言うJISみたいな基準が定められていないため、塗料や接着剤などにほとんど規制がありません。
そのため、シックハウス症候群の原因とされるホルムアルデヒドが大量に含まれていたり、接着剤が弱く使用して1年で壊れてしまったり・・・、そんな家具を作っている工場もあります。
でも、安心して下さい。
そんな家具は、日本に輸入されて来ません。(まったくないとは言えませんが)
大手はコンプライアンスを守る傾向にある
日本の消費者の厳しさから、そもそもそんな危険な家具をお店に置いていたら、今の時代すぐに悪評が広がります。
大手の小売店ならば、なおさらのことです。
消費者が安い家具を望んいるからといって、安かろう悪かろうという商品を扱っている方が、小売店にとってはリスクがあります。
特に、椅子は人の体を支える大事な家具です。簡単に脚が折れてしまうようなら、お客様の怪我につながります。
いくら安くてもいいから品質の悪い家具を売る、そんなリスキーな商売は、いまの日本では成り立ちません。
ですので、大手の小売店ほどコンプライアンス上の問題から、安かろう悪かろう商品を売ることが出来ないのです。
もちろん、大手の小売店は保証期間も設けています。例えば、ニトリなら5年です。
少なくとも5年は壊れないように設計・生産されています。
ただし、大手は低コスト高品質にこだわる傾向にありますが、一部の小売店や家具の卸問屋では低コスト低品質の商品を流通させています。
最近増えてきたネットショップで購入の際は、安かろう悪かろうの家具を買わないよう気をつけておきましょう。
ネット販売には、一抹の不安も
ただし、対面販売ではない、実店舗を持たないネットで家具を買うのは一抹の不安があります。
ネットは、価格比較されやすいため、売上をあげるために、極端に安い価格で売り出されている家具があります。
しかも、実物を見ずに写真と商品説明だけで家具を買うわけです。(僕なら、触れたことのない家具は買いません)
保証期間なども設定されていますが、実店舗を持たないネットショップでは、クレーム対応や返品の是非についてよく調べてから購入する必要があります。
レビューはもちろんですが、運営機関の長さや、運営会社の規模などもよく確認しておきましょう。
できれば、実店舗を持っているネットショップで買ったほうが安心です。
ニトリやイケアはもちろんですが、島忠やマナベインテリアハーツなども実店舗とネットショップがあるので、家具購入の際に比較してみると良いでしょう。
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