材料の知識③ 家具の仕上材について

1)塗料

 

無垢材で作られた家具は、原則的には塗装仕上げされます。

一概に塗装といっても、今では様々な塗料を使われています。

国産メーカーなどでは、どういった塗料を使用しているか、POPなどで表示しています。

一般的に、木製家具に使われる塗装は、

ポリウレタン塗装、ラッカー塗装、アミノアルキド塗装、

またUV塗装と言って、塗料が紫外線照射により硬い強度をもつ特殊な塗料もあります。

塗料は、塗れば塗るほど塗膜が厚くなるので下地が保護されます。

しかし、塗膜が厚くなると光沢がでますので、それを嫌がる方もいます。

最近はどちらかというと、塗膜を薄くしてツヤがない自然な仕上げが好まれるようです。

 

また、自然仕上げといえば、オイル仕上げやソープ仕上げという方法もあります。

これらは、無垢の肌を活かし非常に自然な仕上げになりますが、

表面が傷つきやすく、メンテナンスが必要になります。

 

2)シート

紙などのシートに木目や石目などの柄を印刷したものです。

MDFや金属など表面が平な面に貼って仕上げます。

最近では、表面に凹凸があり強度も強く、一見無垢材と見間違えるシートも開発されています。

シート貼りのメリットはコストです。

家具屋さんにおいてある安い家具はほとんどシートが使われています。

ただし、見た目では見分けのつかないほど本物の無垢に近いシートも開発されています。

買う前に表面を触ったり、店員さんに確認してください。

シート貼りのデメリットは剥がれたら修理が出来ないことです。

また、シート貼りと無垢材を併用している家具もあります。

初期は色が合っていますが、経年変化により無垢材部分は色が変わりますので、

シートと無垢で色の差が出てくることもあります。

 

長く使うつもりであれば、シート貼りの家具はオススメしません。

子供向けの家具であれば、期間がきまっているのでシート貼りの安い家具でもいいかもしれませんね。

 

3)メラミン化粧板

メラミンは非常に硬度の高い樹脂です。

木目や石調・無地の柄を印刷して仕上げたものを、

テーブルの天板や食器棚などの前板に貼ります。

 

ファミレスなどの飲食店のテーブル天板はメラミン板を貼って仕上げています。

熱や摩擦につよく、汚れても簡単に水拭きできるので、多くの飲食店で採用されています。

シート貼りのように剥がれることもなく、非常に機能的な素材です。

 

ただし高いので、家庭向けにはあまり出回っていないようです。

 

 

 

4)突板

無垢の丸太から、大根の桂剥きのように薄くスライスしたものです

(ロータリースライスといいます。)

0.3~1MMくらいの厚みがある、ぺらぺらの無垢材です。

それをMDFや無垢材などに貼ってから塗料して仕上げます。

特徴としては、無垢材ほどコストが高くないけど、表面は無垢なので自然な仕上がりになることです。

最近は無垢材が高騰しているので、突板をうまく貼ってリーズナブルな価格に抑えているメーカーが多いようです。

 

無垢は高くて手が出ないけど、シート貼りは嫌、という方には突板が手頃です。

 

まとめ

もちろん、国産メーカーの無垢の家具が安心できますし、デザインもいいです。

でも最近は、海外製で安くてデザイン性もあり優れた家具が出てきています。

 

結論として、大事なことは用途と期間、そしてコスパだと思います。
自分の目的に合った材料を選びましょう。
家具を選ぶ際は、TPPを気をつけて検討してみてください。

Time (時間=期間)
Place / Price (場所=どこに置くか/ 価格)
Purpose (目的=誰がなにのために使うか)

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