ホワイトオークとホワイトアッシュの違い

北米材でよく家具に使用されている三大樹種といえば、ウォルナット、オーク、アッシュです。
ウォルナットはチョコレートのような焦げ茶色で、木目がキレイ、材としても高級感があり、他の樹種とは一線を画しています。

残りのオークとアッシュは白色系〜黄土色の樹種です。
見る人が見れば違いがわかりますが、似ているといえば似ています。
ちなみに、オークでもホワイトオークとレッドオークの2種に大きく分けられています。

この記事では、ホワイトオークとホワイトアッシュの違いを説明していきます。

ホワイトオークとホワイトアッシュどちらが高価?

家具に使用されているホワイトオークとホワイトアッシュは、ほとんどが北米で製材されています。
実際には、ヨーロッパでもオーク材・アッシュ材入手可能ですが、北米の材料の方がキレイで扱いやすいです。

製材された木材は、節の数やブルーステインや入り皮の比率によりグレード分けされています。
もとろん、ほとんど節がないきれいな材と節の多い材では㎥単価が違います。
そこで、ホワイトオークとホワイトアッシュ同グレードの材での単価を比べた場合、どちらが高いか?
というと、ホワイトオーク材に軍配が上がります。

ちなみに、最初に紹介したウォルナットは、オークよりもさらに㎥単価が高いです。
㎥単価順に並べるとこうなります。

ウォルナット > ホワイトオーク > ホワイトアッシュ

ホワイトオークとホワイトアッシュの木目

これは塗装する前、白木の状態のホワイトオークとホワイトアッシュを比べた画像です。
あえて近い色の材を並べましたが、ぱっと見は同じ木材に見えますね。
しかし、よく見てもらうと違う点に気づくとおもいます。
一点は、オークの木目(年輪の跡)がはっきりとしないのに対し、アッシュははっきりとした木目が見えます。
もう一点は、オークには細かくて短い線の跡がたくさんあります。これは導管と呼ばれる木が水を吸い上げる際に通る管です。
アッシュには、この導管がほとんど見えません。

このような違いはあるもののは、上の画像のようにオークとアッシュはとても似ている木なのです。
材料ごとの特性は、無垢材の知識② オーク【OAK】無垢材の知識③ アッシュ【ASH】を御覧ください。

ですから、比較的安価なアッシュ材を高価なオーク材の代替品として使用したりもされています。
たとえばこの製品は、木フレームはアッシュ材、座面と背もたれはオークの突板を使用し、全体の色をオークっぽい黄土色に仕上げています。

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アッシュ材が手に入らなくなる?

数年前から噂されているのが、アッシュ材が製材されなくなるかもしれない・・・?
原因は、エメラルドアッシュボーラーという害虫によって、アメリカの森林が甚大な被害をうけていることです。
エメラルドアッシュボーラーはもともとアジアに生息していた外来種で、ホワイトアッシュなどのトネリコ類の木が大好物であっという間に被害が広がったそうです。

この害虫対策として、ホワイトアッシュ材の植林中止、そして伐採を行うという話がでています。
実際に、ホワイトアッシュの材を切り出すと、虫が木を食ったミミズのような跡が出てくることがあります。
また、跡だけではなく実際に木材の中に虫がのこっていたりすることも。

ウォルナットやオークに比べて安価なホワイトアッシュ材ですが、将来的には手に入らなくなり、高級材になる日がくるかもしれません。

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