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シェーカー教とは
シェーカー教は、キリスト教プロテスタントの一派であるクエーカーの分刃です。正式名称は、「The United Society of Believers in Christ’s Second Appearing」(キリストの再来を信じる統一組織)。
1774年に、アン・リーという女性をリーダーにわずか9人でアメリカへ上陸しました。
ニューイングランド地方やニューヨーク州などに布教し、1850年頃には6000人以上の教団員が18のコミュニティで暮らすようになっていました。コミュニティでは、農作業をしながら自給自足の生活を送ります。一般社会から離れ、平和主義、財産共有、独身主義などの厳しい教義を守りながら、信仰と労働の日々を過ごしていました。
胱惚状態になりながら、歌って叫んで踊って体を揺らして祈る姿から、当初はシェーキング・クエーカーズ(Shaklng Quakers)と呼ばれました。シェーク(shake)とは、揺らす、震わすという意で、シェーカーズ(Shakers)と呼ばれるようになります。
シェーク=ヘドバンしながら祈る姿は、シェーカー家具のシンプルなたたずまいから受ける印象とはイメージが若干異なりますが、日常は仕事と祈りを捧げる規則正しい質素な生活を送っていたそうです。
シェーカー教徒がつくる椅子と特徴
1770年代後半から、シェーカー教徒が自分たちで使う家具を作り始め、その後、外部への販売も行い教団運営の収入源になっていきます。
1876年にはフィラテルフィアで開催された独立100年記念博覧会に出展し評判になります。その頃が椅子生産のピークで、その後シェーカー教自体が衰退、1965年までにシェーカー教徒は消滅します。
シェーカーチェアの特徴
☑シンプルで機能的なデザイン
☑軽量化をはかられている
☑フィニアルと呼ばれるキャンドル(ろうそく)型の背柱
☑ラダーバックと呼ばれるはしご型の背デザイン
☑スラットとよばれるかまぼこ型の背板の形状
☑丸棒を使ったフレームの組み合わせ
☑パインやメープル材を使用
巨匠がモディファイしたシェーカーチェア
モーエンセンやウェグナーは、シェーカーチェアを元としたチェアを北欧風にデザインしています。
「シェーカーチェアJ39」と呼ばれるモーエンセンのチェアは今でも販売されているロングセラーです。