以前の記事で紹介しました。
「80対20の法則」(一般的にはパレートの法則と呼ばれています)
この著書ででてくるのは、50対50にバランスをとるのは難しいという話です。
利益をあげよう、売上をあげよう、としていたらエネルギーはそちらに向かうので、自然と拡大・発展の施策をとってしまいます。
そうなると、仕事が増えて、従業員が増えて、と会社がどんどん大きくなって行きます。
初めから、それを狙っている経営者の方も多いかもしれません。
しかし、会社が大きくなると、組織づくりがしっかり出来ていないと、以前までと同じようなやり方をしていれば、利益が少なくなっていきます。
それを売上を大きく見せてで誤魔化していたのが、「てるみくらぶ」です。
これからの時代は、「発展すること、大きくなることがすばらしい」という価値基準はなくなっていきます。
それよりも、小さくてもしっかりとした利益を出して、独自の世界観を確立した会社や個人にが強くなる時代です。
ブログやyoutubeなどのメディアに力を持っている個人が増えていて、それに乗っかろうとする大手の企業もいます。強い影響力をもつ個人同士のコラボなんてのも面白いですね。
少し話がそれましたが、発展や拡大というのは、人の欲望や夢を運動力にしているので、行動をしている人にとってはやりやすい施策です。
しかし、現状維持は難しい。
たとえば、「英語」について考えてみます。
英語(でも学問でもなんでもいいですが)は、使わなければ、単語を忘れていく一方です。
逆に、毎日のように英語を使っていれば、単語が増えていき発音も良くなるでしょう。
発展を選ばねければ、縮小・衰退という結果になってしまいます。
「なにもしない」のは現状維持ではなくて、立ち止まっているだけ。
結局、周りは進んでいくので、自分は取り残されていきます。
だから、現状維持というのは非常に難しい。
環境は停止しているわけではないので、周りの人たちよりのペースより早く走るか、ゆっくりと走るか、立ち止まるか。
それとも、、、
☑自転車を買いに行くか
☑車を作るか
☑飛行機にのるのか
それは、自分の経済力や技術力、知識や思考でいろんな施策はあります。
ですので、「現状維持」って言葉はあるけど、現状を維持することはすごく難しい。
行動していれば発展するし、何もしなければ衰退していきます。
ただし、目的として売上の発展をねらうのか、利益率の向上を狙うのかで、施策は変わってきます。
僕としては、売上の発展を狙うよりは、利益率の向上に行動力を向けるべきだと考えます。売上がそのままで現状維持のように見えても、「実は利益率が前年比20%増」、みたいな。
運動エネルギーをどこへ向けるかで、結果は変わってきます。
何度も書きますが、運動エネルギーをおこさず、停まっている常態というのは、現状維持ではなくて衰退です。
ですので、現状維持という言葉はあり、比較的ネガティブな意味合いで使われますが、実際に現状維持するというのは非常に難しく、ほとんどの場合は発展・拡大か縮小・減少のどちらかしか存在しないのです。