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1888年、ゴッホは若い画家たちが共同で生活・創作する場をつくろうと南フランスのアルルに家を借り、呼びかけに応じたゴーギャンと2ヶ月間生活をともにしました。
その家の一室を描いたのが上の「アルルの寝室」です。
この室内にも椅子が描かれていますが、ゴッホが椅子だけを描いた「ゴッホの椅子」があります。
ゴッホの椅子と対となすのが「ゴーギャンの椅子」です。
質素なゴッホの椅子と装飾的なゴーギャンの椅子は対照的で、二人の画家の共同生活が2ヶ月間しか続かなかった理由が現れているとも言われています。
実在するゴッホの椅子
かつて、この「ゴッホの椅子」はスペインで製造されていました。
日本に最初に「ゴッホの椅子」を紹介したのは陶芸家の濱田庄司でした。
当時のスペイン民芸館などに展示されていました。
「ゴッホの椅子」に意匠権はありませんので、技術のある方なら再現可能で、日本では今でも実際に作られている方がいます。
人間国宝の工芸家 黒田辰秋の記録
「ゴッホの椅子」に魅せられた工芸家黒田辰秋は、1967年ヨーロッパへ旅たち「ゴッホの椅子」づくりを各地で見学記録しました。
帰国後、飛騨高山の家具メーカー飛騨産業とともに新宮殿の椅子を試作します。
その当時の記録が本としてまとめられました。
ゴッホの椅子の謎に迫る一冊はいかがでしょうか。