椅子ラボ

日本の五大家具産地

日本には、いくつか「家具の産地」と呼ばれる地域があります。

もちろん、日本中で家具は作られているのですが、特に家具工場が集中している地域のことを言います。

家具の産地では、家具に関わる工場が寄り添っていることで、お互いに協力しあい、安くて効率のよい生産ができるメリットがあるのです。特色としては、近くに森林があり、家具の材料となる木材を入手し易いことから、自然と家具工場が生まれていった背景もあります。

現在では、ニトリやイケアを代表として、日本では輸入の家具が主力となり、年々国内の家具の生産は減っています。輸入の家具の影響も大きいですが、人手不足という一面もあります。その流れで、古くからある大手の家具工場も閉鎖を余儀なくされ、国内の生産量は縮小の一途をたどっています。

5大産地といえども、実質3大産地と言っていい程の格差があります。規模の大きい産地から見ていきましょう。

日本の5大家具産地 福岡県大川市


日本で一番規模の大きい家具の産地です。タンスなどの箱物と言われる家具の生産を得意とする地域です。

いち早く、海外との取引をはじめた会社も多く、海外で前板だけ生産して輸入し、大川で組み立てることで安いコストで家具を作るシステムを作りました。また、九州ということで比較的、工員の賃金が安く、日本最大の家具産地ゆえに物流のシステムも出来上がっているため、他の地域よりも安く日本国産の家具を提供できるのが、大川家具の最大のメリットです。

大川の産業会館では、年に4回家具の展示会が行われ、日本中の家具のバイヤーが大川にやって来ます。
協同組合 福岡・大川家具工業会 http://www.okawa.or.jp/

日本の5大家具産地 岐阜県飛騨高山

椅子やソファなど脚物といわれる家具が生産されている地域です。飛騨の山林に囲まれた美しい家具の産地です。
飛騨高山の家具メーカーは、有名デザイナーと組んでブランディングしていて、高級な家具を作っています。

飛騨産業や柏木工が有名ですね。

飛騨高山では、年に1回「飛騨の家具フェスティバル」という展示会が行われています。ここでは、日本の最高峰の家具が見ることができます。
飛騨木工連合会 http://www.hidanokagu.jp/

▶飛騨高山の椅子を探す

日本の5大家具産地 北海道旭川市

北海道の大自然に囲まれた美しい地域にも家具の産地があります。旭川の家具は120年余りの歴史があるそうです。

もともと、北海道の寒さに鍛えられた人たちの気質から、家具の品質は非常に高いものでしたが、最近はデザインとブランディングにも非常に力を入れており、4年に1回の旭川デザインコンペには世界中のデザイナーが参加しています。
また、年に1回7月に行われる旭川デザインウィークは、非常に盛り上がっています。

旭川家具工業協同組合 http://www.asahikawa-kagu.or.jp/

旭川へ行った際は、是非旭川デザインセンターへ寄って、旭川家具を堪能して下さい。

旭川デザインセンター http://www.asahikawa-kagu.or.jp/center/

▶旭川の椅子を探す。

日本の5大家具産地 徳島県

徳島県の家具は、蜂須賀家の船大工からはじまっているそうです。

鏡台(ドレッサー)のメーカーが中心でしたが、近年はドレッサー自体の規模が縮小しています。その代わり、最近では徳島ではコタツの生産が増えています。

核家族化、高齢化が進んでもコタツの需要は多いため、コタツは未だに人気です。

最近では、「コタツの生産地といえば四国」となりました。

最近は、こんなカジュアルでおしゃれなコタツがあるんですよ。

徳島県木竹工業協同組合連合会 http://www.mokutiku.server-shared.com/

日本の5大家具産地 静岡県


静岡産 総桐1000幅10段 焼桐整理たんす

徳川家康のお膝元、静岡県も家具の産地です。

ここでも、鏡台(ドレッサー)や桐ダンスなどの箱物家具を中心に生産されていましたが、年々家具工場が減っています。

静岡県の課題は、物価の高さ=人件費の高さ、ですね。

静岡県が気候が他県と比べて暖かく、通年過ごしやすい地域です。輸入家具との価格競争に巻き込まれた静岡の家具メーカーは厳しい状況です。

最近では、静岡に本拠地を置きつつ、海外生産にシフトするメーカーが増えつつあります。

静岡県でも年に一回、「家具メッセ静岡」という家具の展示会が行われています。

静岡県県家具工業組合 http://www.s-kagu.or.jp/

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