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椅子とAIを考える【家具デザイナー撲滅計画】

もぅ、家具デザイナーは図面を引かなくていい時代がそこまで来ています。

☑絵を書くだけでもいい。
☑CADでCGをおこさなくてもいい。

たとえば、簡単なスケッチを読み込んで3Dデータに立ち上げる。

これが僕が考えている
「家具デザイナー撲滅計画」

たとえば、椅子。

椅子は有機的なカタチをしていますが、家具としてはとてもシンプルな部類に入ります。
なぜなら、椅子は構成するパーツ数が少ないからです。

椅子は、切って・削って・繋げて・仕上げれば出来上がる。
作りもシンプルです。

だから、椅子こそAIでデザインしやすい家具だと思います。

AIによる椅子デザインは始まっている

世にある美しい椅子の3Dデータをコンピューターに取り込み▷AIによる画像の生成

この研究は既にはじまっています!!


有名デザイナーの椅子画像562枚をAIに学習させて、AIが画像を生成。

AIが生成した(デザインした)画像

この中から、人間のデザイナーが画像をピックアップしスケッチを起こします。
そのスケッチからモックアップ(模型)を作製。AIがデザインした椅子のモックアップがこれです⇣

AIが生成した画像を元に作ったモックアップ

2020年に商品化されましたが、最終的にはデザイナーのフィリップ・スタルクによるデザイン補正が入ったようです。

このプロジェクトは、売るための椅子を作ることではなくて、デザイナーがインスピレーションを得るためAIが椅子をデザインすること。
なので、僕が考える「デザイナー撲滅計画」とは少し違います。

家具デザイナー撲滅計画

僕が目指すのは、誰もが美しい椅子をデザインできるようにAIが美しい椅子を設計できるようなることです。

☑スケッチを作るのは、AIでも子供でもデザイナーでも良い
☑黄金比や白銀比、フィボナッチ数やコルビジェのモデュールなどもコンピューターに読み込ませておく。
☑スケッチをスキャンしたら、美しい椅子のプロポーションに近づくよう、美しい形状に修正するようにプログラムを組んでおく。

これなら子供が描いた椅子でさえも、美しい椅子として3D化できます。
もはやデザイナーなんて必要ないです。

3D化したデータは、さらにパーツ図として勝手に分解してくれるよう、構造図データもAIに学習させます。
ホゾやダボなどあらかじめ、木材のつなぎ方のパターンをコンピューターに覚えさせておけばいいのです。
前述のように、椅子はとてもシンプルな家具なので、データ量はそれほど多くなりません。

簡単なスケッチを元に、AIが椅子のデザインと構造設計をするようになれば、本当にAIが家具デザイナーの仕事を奪う時代が来ます。

AIの活かし方というのは、AIの専門家ではなくて、AIとはまったく関係ない業界からのアプローチの方が、AI有効的な使い方を提案できると思います。ですが、その前にAIに何ができるのか知らなくてはなりません。
松尾豊氏の著書、「人工知能は人間を超えるか」はAI初心者向けにわかりやすく書かれています。AIに興味をお持ちの方におすすめです。

筆者プロフィール:Koike Yusuke(デザイナー&マーケター)
木造建築士という建築知識をバックグラウンドに、ベトナム南部で家具のマーケティング・デザイン・商品開発をしています。ベトナム史が好きなので、ベトナム建築を古代から現代まで調べてます。建築や家具、デザイン、マーケティングはもちろん、ベトナム史やビジネスについて当ブログにまとめています。また、これらのテーマについて前向きに語り合える方募集しています。Twitterやインスタでお気軽にDMください。
資格:木造建築士 / カラーコーディネーター1級(商品色彩)
Twitter @yusukekoike21
Instagram @ample.style
メール:amplestyle108★gmail.com(★を@に変換)

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