家具デザイナーを目指すなら、島崎信氏がさり気なく書いた「デザイナーの資質とは?」をよく理解したい

この著書は、4人の北欧デザイナーの「美しい椅子」を写真付きで解説している、専門家だけでなくて一般の椅子好き、インテリア好きにもわかりやすい著書になってい ます。

4人の北欧デザイナーとは、

・ハンス・ウェグナー

・フィン・ユール

・ボーエ・モーエンセン

・アルネ・ヤコブセン  

 

美しい椅子 : 北欧4人の名匠のデザイン【電子書籍】[ 島崎信 ]

デザイナーの資質とは

その、「美しい椅子」の最後に「デザイナーの資質とは?」という記事があります。

読み飛ばしがちな記事ですが、この記事の内容は、本質をついているのでデザイナー を目指す方は1読だけでなく、2読も3読もすべきだし、この記事の意味がわからなければ、デザイナーを諦めてください。

この記事から大事な部分を抜粋して紹介します。

デザイナーとして開花するためには、「経験」「個性」「蓄積」の三つを作り上げて いくことに尽きるだろう。「経験」とは、多くの仕事を通じてデザインカを磨くこ と。「個性」とは、自分のカラーを創り出すこと。それは自然に生まれることではな く、自らが認識した積み重ねの上から創りあげていくもの。そしてそれをいかに「蓄 積」していくかが鍵となる。この三つは、人から与えられるものではなく、自らつ くっていくものである。

それでも、初期の段階で「コピーする」ことは、彼らに近づく近道です。 それは途中までの段階はコピーして、デザインの本質を理解し、最終的に「独自の 世界観をつくりあげること」でオリジナルのデザイナーになります。は

島崎氏の言う、「個性」とは自分のカラーを創り出すこと、ということですね。 コピーすることでテクニックは学ぶことはできますが、「独自の世界観を作り上げる こと」は、自分の思考の形成が必要です。

自分なりの価値観を持ってデザインすることで、あなたにしかできない表現ができるようになります。 それには、経験や知識の「蓄積」が大事だということですね。

 

  軽視しがちな経済的な問題

経済的な問題をクリアするのはもちろんのこと、造形の力と知識を重ねる努力を続けなければ、デザイナーとしての才能が開花することはありえない

「経済的な問題をクリアするのはもちろんのこと」 とありますが、これが結構重要です。

デザイナーは、画家と同じように趣味の延長上の世界と捉えられがちです。実際に、デザインに没頭している時間は楽しいです。

しかし、答えが一つではない世界なので、結果を出さないと評価されません。ですから、結果を出すまでの収入は乏しく、収入が少ないため元々経済基盤のない人は、好きでも続けられなくなります。 親の家業がデザイナーや建築家なら、比較的理解も得やすく、フォローもしてくれますが。

しかし、そのバックアップがない人は、自分で経済的な基盤を作るしかありません。

それは、デザインとは別の思考回路と思われがちですが、ストーリーを作ることは同じで、むしろデザイン思考を持った人のほうが、経済的な基盤を生み出す要素は持ち合わせているはずです。

お金に興味のないデザイナーの方は、是非お金の勉強をしてください。

「好き」や「趣味」を仕事にできるか

四人はみな、建築や椅子が何よりも好きだった。頭の中でそれらのデザインを組み立てたり、実際に手を動かして図面や模型をつくったり、そういったことをやっているだけで幸せであり、他のことは一切見向きもしないで、そのために必要な知識を吸収する努力をしていった。

ホリエモンは、「好きなことを徹底して続ければ仕事になる」、という主張をしていますが、それの典型例ですね。 しかし、時代に合っていなければ仕事にならないので、「モダンデザイン黎明期の北欧デザイナーと同じことをしていればいい」、という話でもないです。

正直言って、日本国内での家具デザイナー自体は需要が減っているし、大御所デザイナーが幅をきかせています。

ですから、これからデザイナーで食っていこうとするなら、彼らとは違う個性を売り出す必要があります。

例えば、

人間工学を徹底的に勉強して、座り心地に特化した椅子を作るとか、

モダンデザインは飽和しているので、逆にイギリス家具の装飾を勉強して、デザイン に活かすとか、

奇をてらうわけではないですが、自分のポジションづくりを意識してみましょう。

それでも、「最低限の知識と経験の蓄積」は大事で、そこから「個性=独自の世界 観」を作り上げていく作業をしましょう、ということです。

 

最後に僕のデザインについて

僕の個性についてはnoteで記事にしています。

note.mu

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