あなたは知ってる? アーティストとデザイナーの違い

アーティストとデザイナーって、似て異なる職業です。

もちろん、アーティストはデザイナーになれるし、デザイナーもアーティストになれます。

しかし、職業としてのあり方はまったく異なります。

あなたがなりたいのはデザイナーですか?それともアーティストですか?

この記事を読んで考えてみて下さい。

誰れもがデザイナーにもアーティストにもなることができる。

絵を描くことさえできれば、デザインをすることができるし、書いた絵をアートとして発表する事ができます。

これは、幼稚園児でも小学生でも絵を描くことが出来れば、デザインも出来るしアートを作ることができる、ということです。

 

しかし、それを職業として、生活していくだけの収入を得て暮らしていくことはハードルが高いです。

デザインもアートも誰もが出来ることなので、競争が激しく、よほどクオリティが高くオリジナリティのあるモノを作れないと、職業として稼ぐことが出来ません。

 

しかし、デザイナーはアーティストとになるよりもハードルが低い職業です。

それが、デザイナーとアーティストの違いになっています。

デザイナーの役割は問題解決

勘違いしている人が多いですが、オシャレでカッコイイデザインをするのがデザイナーの役割ではありません

例えば、椅子をデザインする時、とにかくカッコよくて良いデザインが出来たととしても、その椅子が売れる椅子になるとは限りません。

デザイナーの役割は、顧客の目標を達成するためにデザインで問題解決を図ることです。

顧客がモダンでシンプルな椅子を望んでいるのに、コテコテしたクラシックな椅子をデザインするのは、デザイナーとして失格です。

顧客が1万円で売れる椅子を望んでいるのに、材料を使いすぎて3万円にしかならない椅子をデザインするのは、デザイナーと失格です。

デザイナーの役割は、顧客の目的を達成するためにデザインをすることなので、顧客が望んでいないものをデザインするのは的外れなわけです。

デザイナーは、好き勝手自分の造りたいものをつくるアーティストとは違います。

自分の造りたいものを表現するのはアーティストです。

 

イームズにしてもウェグナーにしても、単にオシャレな椅子を作ろうとしたわけではなくて、工業製品としての技術的なアプローチを持っていました。

未だに人気の衰えないイームズチェアは、大量生産向けの比較的安価な素材でつくられていて、それでいてフォルムがスタイリッシュという面からロングセラーになったのです。

それは、メーカーとデザイナーのコンセプトが一致しており、デザインで問題解決を図った素晴らしい偉業です。

しかし、デザインして出来上がったものばかりが注目されるので、そこまでのプロセスという面にはあまり焦点があてられません。

とはいえ、デザイナーにも信念は必要

ここまでの書き方だと、

「デザイナーは顧客の言う通りにデザインすればいいのか」

という話になりますが、決してそういうことではありません。

デザイナーに信念は必要です。

ジョナサン・アイブの名言から少し言葉をお借りしましょう。

『ジョナサン・アイブ』を読んで印象的だったアイブ氏の名言7選

「工業デザイナーは、モノをデザインするんじゃない。その存在が生み出す意味をデザインするんだ」

「デザインのはじめは製品のストーリーについて語り合う。物ではなく感情について話し合う」

「僕たちの目標は差別化じゃなくて、これから先も人に愛される製品を創ること。差別化はその結果なんだ」

「世界をどう見るかがどんなデザイナーになるかを決めるんだ」

デザイナーには自分の考え方、いわゆる世界観が必要です。

ただし、それを顧客に押し付けるのではなくて、顧客や依頼者と対話をしながらより良いものを作り上げていく、そして世に出したら多くの人たちに愛されるモノをデザインする。

 

もちろん、誰か一人のために何かをデザインする。

それもデザイナー仕事です。

 

ここまで読めばわかると思いますが、デザイナーが仕事をする時は、常に対象となる人がいるわけです。

そして、解決すべき目的がある。目的があるからデザインアプローチもしやすいし、職能性も発揮できます。

知識と経験で仕事ができるのがデザイナーです。それが、アーティストよりもハードルが低い所以です。

有名デザイナーはアーティストになれる

しかし、デザイナーが有名になってしまうと、デザイナーとしての仕事ではなくて、アーティストのような仕事の仕方になります。

顧客の目的にアプローチせず、自分の造りたいものをデザインすることができます。(もちろん、顧客の目的にアプローチをするデザイナーもたくさんいます)

ファンがいるので、好きなようなデザインをして、アーティストのような活動をすることが出来るようになります。

ただし、アーティストとして活動をするには、他人にはない才能とたゆまぬ努力が必要です。そして高い打率で高クオリティのデザインを出し続けなければなりません。

 

アーティストは、ファンや支持者に支えられて活動できる職業です。

デザイナー以上に、自分独自の世界観を作り上げることが必要になります。

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